2014年11月2日

神秘の世界を体験

深海に潜るダイバーの生体反応 『ブラッドシフト』


 
 
 
テレビなどでフリーダイビングを紹介する時には必ずと言って良い程取り上げられる生体反応。

 
海に潜る事による強烈な水圧から身体を守る機能。

身体の血液が生命の維持にあまり必要でない抹消器官から重要な器官である脳、心臓に血液を集める現象。

また、海洋での潜水では水圧による圧縮から肺の破裂を防ぐため、同様に肺に血液が集まる現象。

 
フリーダイバーであればよく聞くお話しかと思います。
実際に私もフリーダイビングのプール競技でスタティック(水に浮かんで息を止める時間を競う)をやっていて、抹消(手と足)の血液の流量が減っている現象は体験した事があります。

 
感覚としては

ウエットスーツを着て浮かんでいるはずなのに、手足が沈んでいるような感覚になる。
手足の血液の流量が減っているとそんな感覚になるようです。
とてもリラックスできていると状態の時に体験できます。

 


私も長くフリーダイビングをやっていますが、海洋でのブラッドシフトは感じた事はありませんでした。

 今回のフィリピンでのダイブで初めてブラッドシフトを体験する事ができました。

  
水深50mを超えた辺りから、胸が熱くなっていくのをはっきりと感じました。
浮上するにつれて、何かが『サーッ』と引いていくような感じ。

何? なんか変な感じ? 胸が熱い!

しばらくしてから、よく考えるとこれがブラッドシフト?
血液が肺に集まっていたのかな?と。

 

今までの50m以上の潜水では程度は軽いものの、肺か気道から出血をしていたので今回のフィリピンでの大深度潜水でも心配していました。
 
ブラッドシフトのお陰か水深による出血も全くなく肺の圧迫感もなく、4日間続けて潜水する事ができました。

大深度潜水に適応している。
まだまだ潜れるのか!
チョッとだけ嬉しくなりました。